Potluck Theaterでは、これまで県外や海外から講師を招き、多彩なワークショップを開催してまいりました。今年で3年目を迎えるこのワークショップ企画の集大成として、「クロージングステージ」を行います。過去のワークショップや、Potluckのオープン稽古にご参加いただいている方々が出演します。さらに特別キャストとして、東京から俳優の沖渡崇史さんと、Potluck Theaterの時田光洋も参加します。



演出(島貴之)より

最近ではあまり見かけなくなりましたが、かつて演劇の公演後の打ち上げでは、ジョッキのビールをあおった俳優が「このためにやってるんだ」と語る光景がありました。どの現場でも似たようなシーンがあり、さすがパンより先にビールを作った動物だなぁと、ニンゲンについて想います。
私が演劇をする理由の一つには、時に不可解な言動をするこの生き物への尽きない興味があります。
Potluck Theaterは、これまで多くの人々に演劇を体験してもらうためにワークショップを企画してきました。そして、これまでの歩みに一区切りをつける意味で、実際の公演としてクロージングステージを開催いたします。今回のステージでは、『4fish』という戯曲を選びました。この作品は、先生たちによる高校演劇の優劣を決める会議を描いています。劇中の先生たちも、今回出演するワークショップ参加者も、必ずしも演劇の専門家ではありませんが、それぞれが自分の役割を果たすために、今できることに取り組んでいます。その姿には、人間の持つさまざまな一面が、良くも悪くも浮かび上がってきます。経験豊富な俳優たちと共に、出演者の皆さんにはリハーサルや本番を楽しんでほしいと思っています。どうか、彼らが見せる一つの人間の営みをご覧いただければ幸いです。 

※未就学児入場不可